平成31年度施政方針

更新日 令和6年1月23日

平成31年守谷市議会3月定例月議会の開会に当たり、私の市政運営に関する所信の一端を申し上げます。

平成31年度は、平成最後の年であります。5月1日には、皇位継承に伴い新元号となり、新たな時代の幕開けとなります。

守谷市は、昨年、経済誌による全国都市「住みよさランキング」において、全国総合4位、茨城県内1位と、引き続き高い評価を得られました。過去10年間を振り返ってみましても、守谷市は常に全国トップクラスの評価を維持しております。
こうした評価は、日頃から市政運営に多大なる御理解と御協力を賜っている市民・市民活動団体・事業所そして議会の皆様の御尽力の賜物と心より感謝申し上げます。

さて、市長に就任して3年目となりました。この2年間、守谷市の常住人口は微増、年少人口・生産年齢人口はほぼ横ばいとなっておりますが、周辺他市と比較しますと、非常に恵まれた状況であります。
しかし、高齢化率は地区によって違いがあるものの、全体的に少しずつ上昇しており、将来は少子高齢化の進行だけではなく、人口も減少に転じると予想されております。

また、守谷市の財政状況を見ますと、今後は大幅な歳入の伸びが期待できず、歳出においても子育て支援や高齢化に伴う扶助費等の増加、老朽化した公共施設の大規模改修が見込まれ、今後、ますます厳しくなると予測されます。
国全体においても、少子高齢化、人口減少社会の到来により、一部地方自治体の存続危機、社会保障費の負担増など様々な問題が顕在化し、それらに伴う将来の不安も依然として解消されず、私たちは今、過去に経験のない対応が求められております。

このような社会情勢の中、時代は「集権」から「分権」へ、価値観は「人口」から「人間」へ、「量」から「質」へ、「物」から「心」へと移り変わっております。
行政の在り方も「運営」から「経営」へ、「成長」から「持続」へと転換しなくてはなりません。

こうした時代や社会の変化に対応し、市民の皆様の幸せづくりを進めていくためには、単に人口や商業施設を増やしていくだけではなく、誰もが自分の生き方を実現できるような「まち」、豊かな自然と共生していく持続可能な「まち」を目指すことが重要だと感じております。
そして、今の私たちを取り巻く状況を的確に把握し、「SDGs」や「グリーンインフラ」などの新しい概念や価値観を取り入れた新しいビジョンを描き、新たな行政手法にチャレンジしなくてはなりません。

私は、昨年、この場で「将来を見据えた守谷市の新たな出発の原点にしていく」と申し上げました。
市民の皆様の様々なニーズに対応したまちづくりを進めていくためには、「行政主導」から「地域主導・市民主導」のまちづくりへ転換し、「地域・市民」と「行政」が各々の役割と強みを相互に補完していく関係を築かなければなりません。そのため、新たな出発点として、昨年から「まちづくり協議会」の設立を進め、既に6地区中3地区において設立が実現されました。
平成31年度は、地域分権の「導入」から「展開」へと新たなステージに入り、正に守谷市の「地域主導・市民主導」の幕開けの年にいたします。
そして、この地域分権を進め、市民、議会、行政のそれぞれの役割や、協働によるまちづくりの仕組みなど、自治体運営の基本的な考え方やルールを定めた「(仮称)まちづくり基本条例」の制定にも引き続き取り組んでまいります。

新たな時代の幕開けとともに、市民くらし満足度が更に向上できるよう、地域主導・市民主導のまちづくりをはじめ、重点課題である「子育て王国もりや」、「いきいきシニア王国もりや」の実現に向け、スピード感を持って取り組んでまいります。

それでは、市の基本政策にしたがって、事業の説明をいたします。

「安全・安心に暮らせるまち」への対応

防災対策につきましては、市民の生命、身体及び財産を災害から保護するため新たに見直しを行いました「地域防災計画」の「地震災害対策編・風水害対策編・事故災害対策編」に基づき、警察署や消防署など関係機関等と連携した対策を講じ、特に、避難行動要支援者の救護体制の確立、女性目線での備蓄品の充実や避難所運営など、市民生活に及ぼす影響が最小になるよう、災害対策の充実を図ってまいります。
また、地域防災力の向上を図るため、消防団や「守谷の地域防災を考える会」と連携し、自主防災組織の結成に向けた自治会への取組支援や地域の防災リーダー育成のための防災士養成講座への参加促進を図るとともに、防災士の資格を持つ職員等による指導や助言を行い、「発災対応型防災訓練」を更に多くの自治会等で実施できるよう進めてまいります。
さらに、市民生活総合支援アプリ「Morinfo(もりんふぉ)」による双方向の安否確認、被災状況把握、避難所情報の配信、関係機関との情報共有等の機能充実をはじめ、災害時の迅速な情報収集と適切な情報発信ができる体制づくりに努めるとともに、国の浸水想定の変更に伴い、新たに作成したハザードマップにより、避難所や危険区域等の周知徹底を図り、市民の安全確保と防災意識の高揚に努めてまいります。

地域の消防防災機能の強化につきましては、その中心的組織である消防団の訓練内容を更に充実し、団員の技能向上を図っていくとともに、資機材の更新や老朽化している機械器具置き場を順次建て替えてまいります。
また、「消防団応援の店制度」を活用し、団員確保に努めるとともに、消防職OB等による「機能別分団」の結成に向け取り組んでまいります。
さらに、常総広域消防本部と連携し、消火器や住宅用火災警報器の設置促進等の啓発活動に力を入れ、火災予防の強化に努めてまいります。

防犯対策につきましては、引き続き、防犯パトロール隊やボランティアによる地域ぐるみの防犯活動をお願いし、犯罪の未然防止に努めるとともに、防犯指導員や警察職員による防犯講話の実施、不審者情報及び犯罪発生状況の情報発信、被害防止の助言等を積極的に行ってまいります。
また、市内全域に設置している防犯カメラ、公用車に設置したドライブレコーダーや、新たに作成した防犯ステッカーの活用により、犯罪の抑止効果を高めてまいります。

交通安全対策につきましては、交通ルールの遵守やマナー向上を図るため、交通指導隊員による交通安全指導を実施してまいります。特に子どもやお年寄りの交通事故を未然に防止するため、交通安全教室の開催や交通安全キャンペーンなどの啓発活動を拡充してまいります。
また、危険箇所の把握に努めカーブミラーや路面表示等の交通安全施設の整備を進めてまいります。
さらに、守谷駅自転車駐車場利用者の増加に対応するため、高架下にある施設を改修し駐車台数の増設を進め、待機者の早期解消を図ってまいります。

生活環境の保全につきましては、「第2次守谷市環境基本計画」に基づき、環境に関する情報の収集と発信に努めるとともに、CO2等温室効果ガスの排出抑制に向けた取組を官民一体となって推進し、誰もが環境に配慮する意識を高めることで、生活環境の保全活動への積極的な参加につながるよう取り組んでまいります。
また、残された豊かな自然環境を将来にわたって守っていけるよう市民、団体、事業者の皆様の協力のもと、「守谷野鳥のみち」等の緑地の保全整備を推進するとともに、動植物の生息・生育場所の確保に取り組んでまいります。
さらに、空き缶、吸殻等のポイ捨て、路上喫煙など、依然として無くならないマナー違反行為の一掃を目指し、パトロールや啓発活動を強化し、誰もが気持ちよく生活できる環境整備に努め、意識の向上を図ってまいります。

ごみの減量化につきましては、市民、事業者の皆様が、リデュース、リユース、リサイクルの「3R」の取組に積極的に参加してもらえるよう多様な媒体を活用した周知を行い、5種16分別の理解を更に深めていただき、焼却ごみの削減、資源化率の向上に取り組んでまいります。
また、市民、事業者の皆様に、ごみ処理の厳しい現状を理解していただけるよう広域4市間において、ごみ削減に向けた共通の認識、連携を深めるとともに、ごみ処理について分かりやすい情報の発信に努めてまいります。

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「健やかに暮らせるまち」への対応

地域福祉の推進につきましては、「第2期守谷市地域福祉計画」・「第2期守谷市地域福祉活動計画」に基づき、「支え合い・助け合い」ができる地域を目指して地域の皆様とともに進めてまいりました。今後の地域福祉は、「まちづくり協議会」を起点に展開し、引き続き社会福祉協議会と連携しながら、更なる地域福祉の推進を図ってまいります。
また、従来の「地域福祉活動助成金制度」及び「地域担当職員制度」は、「まちづくり協議会」の設立にあわせ見直しを行ってまいります。

健康づくりの推進につきましては、生活習慣病の発症予防と重症化予防の観点から、引き続き健康診査とがん検診を推進するとともに、健康教室等を開催してまいります。特に、乳がん検診については、県の指針において今後40歳以上を検診対象とすることとされましたが、守谷市においては、引き続き30歳以上を対象として検診を実施し、若い世代への健康支援を進めてまいります。
また、生涯にわたり歯と口腔の健康を保てるよう、大人の歯科検診を継続して実施するとともに、ラジオ体操に対する支援、市民団体と協働で作成した「健幸日記」を活用したウォーキングの勧めなど、身近で手軽にできる運動の普及にも継続して取り組んでまいります。
さらに、食生活改善推進委員との協働により「食」を通じた健康づくりを推進してまいります。

高齢者福祉の推進につきましては、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けていけるよう、地域包括ケアシステムの構築・深化に向けて、市民、まちづくり協議会、福祉関係団体、ボランティア・NPO、医療・介護関係機関、関係行政機関などとの連携により、保健、医療、介護、福祉の高齢者施策を総合的に推進してまいります。
また、高齢者施設の設置や日常生活の支援事業につきましては、必要なサービスを適切に提供できるよう努めるとともに、シルバーリハビリ体操等の介護予防事業を引き続き推進してまいります、
さらに、「いきいきシニア王国もりや」の取組として、介護支援ボランティアポイント制度をスタートし、介護保険施設における生きがい創出と社会参加の促進、人材不足へのサポートを図ってまいります。

認知症対策につきましては、民生委員や介護・医療事業者との連携を密にし、認知症の方やその家族に早期に関わることで、医療・介護サービスを活用した更なる支援体制の構築に努めてまいります。
また、認知症サポーター育成講座等の普及啓発活動を引き続き実施し、認知症の方が安心して暮らせる地域づくりを進めてまいります。

子育て支援につきましては、「子育て世代包括支援センター」を設置し、妊娠期から子育て期までの保護者に対する切れ目のない支援体制の構築により、子育てに対する不安の軽減など支援サービスの向上に一定の成果を上げてきました。今後は、個人相談の機会を増やし、子育て支援を更に充実してまいります。
また、携帯端末の「もりや子育てナビ」を継続して活用し、妊娠週数や年齢に応じた子育て情報、予防接種のお知らせなど、きめ細かな情報発信に引き続き努めてまいります。
さらに、産後2週間と1箇月の産婦健康診査の費用助成等を引き続き実施し、新たに新生児聴覚検査助成事業を実施するなど、母子へのサポートを充実してまいります。

保育サービスの充実につきましては、今年2月から、病後児保育事業を病児中から保育できるよう病児病後児保育事業に拡充いたしました。また、ファミリーサポートセンターにおける一時預かり保育事業についても1箇所増設し、多様な保育ニーズに対応しております。
今後は、多くの保育サービスを十分活用してもらえるよう、市民の皆様に周知を図り、保護者の皆様の子育てと就労の両立への支援を拡充してまいります。
また、保育サービス事業においては、お子さんの健やかな成長を更に支援できるよう、「遊育」という面から事業を検討してまいります。

保育需要への対応につきましては、平成31年度内に認可保育所3箇所の運営が新たに開始され、275名分の保育が見込まれております。
しかしながら、今後の保育需要への対応はいまだ不十分であるため、幼稚園施設での2歳児の一時預かりの推進や認可保育所の新規開設について検討してまいります。

児童クラブにつきましては、利用希望児童数の増加に対応するため、松ケ丘小学校に児童クラブ室を増設し「安全・安心な児童の居場所」を確保するとともに、放課後子ども総合プランの実施により、子ども達の健全な育成と保護者の就労支援に努めてまいります。

障がい福祉の推進につきましては、全ての人が自分らしく生きることができるよう、医療・福祉や教育等の関係機関との連携を図り、各種障がい福祉サービスを提供してまいります。

医療費助成の拡充につきましては、精神障害者保健福祉手帳1級を所持する方を、医療福祉支給制度の対象として拡大し、個人負担の軽減を図ってまいります。

国民健康保険における糖尿病性腎臓病重症化予防事業につきましては、生活習慣病の治療を中断している方に受診再開を促す等の取組を強化し、糖尿病の重症化や腎不全、人工透析へ移行しないよう支援してまいります。
また、特定保健指導として、生活習慣病の発症リスクが高い方に対して、生活習慣を見直すための支援に、引き続き取り組んでまいります。

保健センターについては、平成4年建築のため、建物や電気、空調施設の老朽化が進んでいることから、改修工事を実施するとともに、今後の保健センターの在り方を検討してまいります。

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「こころ豊かに暮らせるまち」への対応

学校教育の充実につきましては、「子育て王国もりや」の実現のため、県内最上位にある学力や極めて恵まれた教育環境を弾みにして、市全体の教育水準を更に向上させてまいります。
平成31年度は「子育て王国もりや」実現に向けた4つの学校教育改革プランを本格スタートいたします。

まず、1つ目は、守谷型カリキュラム・マネジメントであります。夏季授業や前・後期制を導入し、週3日の5時間授業を可能にいたします。教職員の「働き方改革」により、児童生徒の「学習効果の最大化」と「安全・安心の確保」を実現できる守谷市学校教育改革の柱であります。

2つ目は、守谷市いじめ対策本部の設置であります。市教育委員会と市内の全校にいじめ対策本部を設置し、いじめの未然防止、早期発見、担任一人で抱え込まないチーム対応を可能にいたします。児童生徒と一緒にいじめを生まない学校づくりに努めてまいります。

3つ目は、プログラミング教育の先取りであります。守谷市の極めて恵まれたICT環境を生かして、「守谷型EdTech(エドテック)」を推進することで、時代や社会のニーズに対応できる力の育成に努めてまいります。

最後の4つ目は、中央図書館との連携による学校図書館の充実であります。中央図書館と学校図書館の連携を深め、児童生徒にとって魅力的な学校図書館づくりに努めてまいります。

いずれも、現在の学校が抱えている喫緊の課題を解消し、本当の「子育て王国もりや」を実現できるプランであります。
これらのプランを推進しながら、従前の守谷市独自の取組も充実させてまいります。

全国的にも評価されている保幼小中高一貫教育「きらめきプロジェクト」では、守谷型カリキュラム・マネジメントの導入と相まって、更なる充実が期待できます。保幼小の円滑な接続をより一層推進するとともに、守谷市独自の研修スタイルとして定着した小学校間連携・小中学校間連携での教職員の授業づくりを通して、新学習指導要領の取組を先取りし、「主体的・対話的で深い学び」による高い学力の維持や豊かな心の育成に努めてまいります。
また、平成30年9月から導入をいたしました「校務支援システム」を本稼働することにより、教職員の事務に関する負担軽減を図り、児童生徒と向き合う時間を確保し、更なる教育の質の向上を図ってまいります。

引き続き学習支援ティーチャーを配置し、学力向上、学習習慣や生活習慣の確立、小1プロブレム、中1ギャップ等に対応していくとともに、全小中学校に配置している外国語指導助手(ALT)を効果的に活用し、堂々と英語で語り合える児童生徒の育成に努めてまいります。
若手教員サポート事業も継続し、若手教員の指導力の向上や研修の充実に努めてまいります。

いじめや不登校対策につきましては、守谷市総合教育支援センターの相談体制を充実させ、児童生徒に対する機動性・柔軟性のある支援を積極的に推進してまいります。
また、いじめ対策本部の設置を受け、総合教育支援センターにいじめ対応専門の相談員を配置いたします。

学校施設整備につきましては、御所ケ丘小学校校舎の改修工事及びエレベーター棟の増築工事並びに大野小学校体育館の改修工事を行い、安全で安心な教育環境の整備に努めるとともに、松並青葉地区の開発に伴う児童増加に対応するため、黒内小学校校舎の増築工事の実施設計を進めてまいります。
また、今後の学校施設の改修工事につきましては、「学校施設の長寿命化計画」に基づき計画的かつ効率的に実施してまいります。

学校給食センターにつきましては、市内13の小中学校の児童生徒に安全・安心な給食を引き続き提供するとともに、児童生徒数の増加及び老朽化に対応するため3年後の稼働に向けた改築計画を進めてまいります。

生涯学習の推進につきましては、引き続き市民ニーズに応える多様な公民館講座や教室事業を開催するなど、公民館利用者へのサービス向上に努めるとともに、中央公民館の大規模改修を行うことにより利用者により快適な環境を提供し、施設の長寿命化を図ってまいります。
また、芸術文化への取組としましては、茨城県主催のアーカスプロジェクトに参画することで、アーティストとの交流など市民に芸術文化活動を体験する機会を提供してまいります。

体育協会につきましては、一般社団法人化に向け、人材の発掘や財源の確保など、自立に向けた検討を行ってまいります。
また、体育協会や文化協会など各種団体との連携を図り、子どもから高齢者まで、市民がスポーツ・文化に親しみ、積極的に参加できる環境づくりに努めてまいります。
さらに、スポーツ・文化振興奨励金の拡充などにより、市民の健康づくりと文化意識の高揚に努めてまいります。
なお、今年は、10月に「いきいき茨城ゆめ国体」が開催されます。守谷市においては、常総市・坂東市とともにハンドボール競技が行われます。県や関係団体等との連携を図りながら、国体成功に向けて全力で取り組んでまいります。

図書館につきましては、開館日数や開館時間などのサービスは維持し、資料の充実を図ってまいります。
また、学校図書館につきましては、市立図書館との連携強化により、読書センター、学習センター、情報センターとしての機能強化に努めてまいります。
さらに、市民ボランティアとの協働や保育所、幼稚園、小中学校など、関係機関との連携により、子ども読書活動の推進に努めてまいります。

人権の尊重につきましては、人権尊重の教育や啓発を行うとともに、更なる男女共同参画の意識の向上やLGBT(性的少数者・セクシャルマイノリティ)についての理解促進を図るため、啓発活動や講演会を実施してまいります。
また、児童、高齢者及び障がい者に対する虐待や配偶者への暴力(DV)撲滅のため、啓発活動に取り組むとともに、相談体制の充実を図り、虐待等の未然防止や早期解決を図ってまいります。

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「快適に暮らせるまち」への対応

調和のとれた市域の形成につきましては、持続可能なまちづくりを目的に策定を進めている「守谷市立地適正化計画」に市民の意見を反映させるとともに、計画の実現に向けて取り組んでまいります。特に、市民から賑わいの創出が求められている守谷駅周辺については、商業、医療等の施設の誘導が図れるよう取り組んでまいります。
あわせて、将来の都市計画の基本指針となる「守谷市都市計画マスタープラン」についても、「守谷市立地適正化計画」、「都市計画基礎調査」、「都市計画道路の見直し」との整合を図り、社会情勢の変化等を踏まえ、適切な見直しを実施してまいります。
また、空家の利活用の促進及び適切な管理については、引き続き関係機関と連携し、守谷市空家バンク登録数増加のための周知活動及び特定空家等の認定を実施し、倒壊の危険のある空家の解消を図ってまいります。

緑を生かした景観の形成につきましては、2020年度を目標とした「守谷市緑の基本計画」の改訂に向け、目標の達成状況や施策の実施状況について点検・評価を実施し、課題等を洗い出すとともに、都市計画の規制による緑の保全についても検討してまいります。
また、「守谷野鳥のみち」については、貴重な自然資源として、今後の維持管理費用等に充てる新たな財源を探求してまいります。

公園管理においては、市民との協働により公園・街路樹等の管理や樹木の剪定・間伐を進めるとともに、継続して公園遊具定期点検を実施し、市民が安全に利用できるよう適切な維持管理を行ってまいります。
また、国体開催に伴い実施する「花いっぱい運動」を契機に、公園等里親団体との連携、協働による公園及び植樹桝等の花のあふれるまちづくりの拡大に取り組み、美しい都市景観の形成を図ってまいります。
あわせて、景観計画の普及・啓発の強化と「屋外広告物条例」に基づく規制及び指導をしてまいります。

道路網の整備につきましては、都市計画道路坂町清水線第3期の用地買収及び買収済み区間の整備を進め、通学路の安全確保に努めてまいります。
防災子ども安全まちづくり交付金を活用した新たな事業として、百合ケ丘・立沢の工業専用地域内(前川製作所前)の渋滞緩和及び安全確保のため、国道294号からふれあい道路までの拡幅事業に取り組んでまいります。
また、新守谷駅東側についても、同交付金を活用し、松並方面から新守谷駅への新たなアクセス道路の整備を推進するとともに、土地利用の検討も進めてまいります。
そして、茨城県が事業主体である都市軸道路利根川架橋や供平板戸井線の早期整備について、近隣自治体と連携し、県に対し強く要望してまいります。

大野土地改良区地内につきましては、継続して土地区画整理事業による土地利用を検討してまいります。
また、その進捗に合わせ、国の認定に向けた守谷サービスエリアスマートインターチェンジの整備効果及び需要予測調査等を実施してまいります。

公共交通体系の整備につきましては、4月から新たにデマンド乗合交通を開始し、モコバスについては、路線バスとの競合路線の廃止や乗降客数のデータ及び通勤・通学等の利用者を考慮し、2ルートとする再編を行い、1年間の実証実験を開始してまいります。
さらに、つくばエクスプレスについては、継続的な要望活動等により、2020年春に増便が予定されており、利便性の向上が図られる見込みであります。更なる利便性の向上を図るため、引き続き、「東京駅延伸」、「車両の8両化」及び「通学定期乗車券の運賃引き下げ」について、県及び沿線自治体と連携し、国や鉄道事業者等に要望してまいります。

上水道事業につきましては、安全・安心な水道水を安定して供給するため、引き続き包括管理委託による水道施設の適切な管理及び鉛製給水管更新工事の計画的な実施とともに、2020年度の県水受水への転換に合わせて、老朽化した塩素注入設備の更新をいたします。
また、将来を見据えた取組の方向性である「安全・強靭・持続」を目指すため、新たに策定した「水道事業ビジョン」、「アセットマネジメント」及び「経営戦略」に基づき、施設の改築更新及び耐震化対策を計画的に実施し、持続可能な事業運営に取り組んでまいります。

下水道事業につきましては、安定した汚水処理の持続と公共用水域の水質保全を図るため、引き続き包括管理委託による下水道施設の適切な管理、計画的な点検及び修繕を実施してまいります。
また、将来にわたって下水道施設を維持するため、新たに策定した施設の点検・調査の方法や長期的(100年)な改築シナリオを定めた「ストックマネジメント実施方針」及び効果的な投資計画と財政収支計画を示した「経営戦略」に基づき、短期的(おおむね5~7年)な修繕改築計画を定めた「ストックマネジメント計画」を策定し、持続可能な事業運営に取り組んでまいります。

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「活力にあふれるまち」への対応

農業の支援につきましては、引き続き、農地中間管理事業により農地の集積を行い、農地の有効利用と耕作放棄地の減少に努め、農業の振興を図ってまいります。
また、「守谷生まれの食品」を取り扱っている協力店により、守谷生まれの食品のロゴマーク入りの昇り旗やシールを活用した地産地消のPR活動を推進するとともに、「守谷やさい村」における守谷産農産物の周知と消費拡大を応援してまいります。
さらに、一般社団法人もりや循環型農食健協議会(もりあぐ)が取り組んでいる「農が繋ぐまち地域資源連携推進事業」と連携し商品開発を推進してまいります。
昨年、市庁舎敷地内でグリーンカーテンとして栽培したホップを活用して企業と「MORIYA GREEN BEER(守谷グリーンビール)」を共同開発いたしました。平成31年度もホップを栽培し、緑を活用した守谷のビールをPRしてまいります。

商工業の活性化につきましては、中小事業者への融資制度を継続して実施し、事業者の経営安定を図るとともに、創業支援事業計画に基づき、市、商工会及び金融機関が連携し、経済課をワンストップ窓口として、創業支援に取り組んでまいります。
また、女性の就業を支援するため、就業支援セミナー等を開催し、雇用の促進を図ってまいります。
さらに、ライフスタイルに応じた多様な働き方の実現を目指すため、施設利用型のテレワーク事業を引き続き検討してまいります。

集客資源の創出と充実につきましては、守谷駅前広場等で開催されているイベントを継続して支援するとともに、鉄道会社等と連携し「守谷野鳥のみち」の周知を図るなど、集客の拡大に取り組んでまいります。

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「みんなで築くまち」への対応

地域の活性化や課題解決に取り組む「まちづくり協議会」の設立を促進し、「人的支援」、「財政的支援」、「活動拠点の支援」を実施してまいります。
また、「まちづくり協議会」が、地域にとって重要な事業を市に提案する「事業提案制度」を導入することで、各地域の状況に応じた地域づくりを推進してまいります。
さらに、この「まちづくり協議会」が、守谷市の最大の資源である人と人のつながりを礎にして、「市民力」を結集し、「地域力」を向上させることで、「地域主導・市民主導のまちづくり」の実現を目指し、地域コミュニティの充実、協働のまちづくりの推進を図ってまいります。

市民公益活動助成金につきましては、制度スタートから5年が経過し、新規の団体からの申請は、減少傾向にあることから、より多くの団体に活用していただけるよう、様々な機会を捉えて周知を行うとともに、制度内容の見直しも含めて検証してまいります。

市民活動支援センターにつきましては、より多くの市民に活用されるよう周知を図るとともに、引き続き充実した市民活動支援及び新たな市民活動の担い手育成に努めてまいります。
また、地域活動等を実践するための知識を学ぶ「もりや市民大学」を通じて、講座の修了生が、まちづくりの担い手として地域に貢献していただけるよう積極的に支援してまいります。

自治会・町内会の活動につきましては、自治会連絡協議会と連携し、自治会・町内会活動の必要性が理解されるよう努め、加入率の向上を図ってまいります。
また、自治会連絡協議会からの提案により、地域へ愛着を持っていただくことを目的に「道路の愛称」を募集するなど、地域と連携したまちづくりを進めてまいります。
さらに、「まちづくり協議会」と自治会・町内会が、共に地域づくりに取り組むことができるよう、自治会・町内会等の「まちづくり協議会」への参画を促進してまいります。

広聴と情報発信の充実につきましては、市民生活総合支援アプリ「Morinfo(もりんふぉ)」の新たなメニューを開発し、より多くの市民に利用していただくよう機能充実や更なる周知に努めてまいります。
また、引き続き「私の提案」や「パブリック・コメント」等の活用、「タウンミーティング」の実施など、多様な広聴活動を展開し、市民意見の収集、市民との市政情報の共有を図ってまいります。
さらに、より関心・興味を持っていただけるような「広報もりや」の紙面づくりに取り組むとともに、現行の2色刷りからフルカラーに変更し、ホームページ、メールもりや、SNS等を活用した情報発信を行ってまいります。そして、現在、市が取り組んでいるシティプロモーション事業において定めましたブランドメッセージ「守谷は、未来におせっかいです。」のもと、シビックプライドの醸成や守谷の魅力発信に努めてまいります。

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「信頼に応える行政経営」への対応

行政運営につきましては、「第7次守谷市行政改革大綱」の中の基本となる「量の改革」、「質の改革」、「意識の改革」という原点に再度立ち返り、推進項目を着実に進めてまいります。
また、時代の流れ、市民ニーズを正確に捉え、課題解決に速やかに対応できるよう、市役所の組織体制を見直すとともに、引き続き、大学、民間企業とも積極的に連携し、効率的・効果的な事業を進めてまいります。
さらに、市職員の働き方改革の推進や、RPA(人工知能を備えたロボット技術の活用による定型的な事務作業の自動化)の手法を検証するなど、効率的に事務を進める環境整備に努めてまいります。

財政運営につきましては、社会保障費等や老朽化に伴う施設改修費等が増加するほか、平成30年度普通交付税が不交付になるなど、自主財源の確保に努める必要があることから、受益者負担の見直しや収納率の向上を図るとともに、歳出節減や無駄の排除等を徹底し、健全な財政運営に取り組んでまいります。
また、昨年末に返礼品等の見直しを行った「ふるさとづくり寄附金」については、魅力ある地場産品の開拓やクラウドファンディング型寄附に取り組むとともに、充当先の集中や事業の見える化に努め、寄附金の確保を図ってまいります。

以上、諸施策について申し上げましたが、今年は、「いきいき茨城ゆめ国体」の開催により、守谷市でハンドボール競技が行われるだけでなく、来年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、西アフリカのニジェール共和国オリンピック関係者等との友好交流を目指すなど、守谷市の魅力をPRする事業が控えております。
これらも契機としながら、市民の皆様と一丸となって守谷市の更なる発展へと歩みを進めてまいります。
そして、平成31年度も更なる「住みよさ」を実感できるよう、私の公約である、「市民くらし満足度ナンバーワン」の市政実現に向け、誠心誠意まい進してまいります。

今後とも、議会の皆様はもとより、市民の皆様には、市政運営に対し深い御理解と御協力を賜りますよう心からお願い申し上げ、平成31年度の施政方針といたします。

守谷市長 松丸 修久

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