令和6年度施政方針
更新日 令和6年5月14日
令和6年守谷市議会3月定例月議会の開会に当たり、私の市政運営に関する所信の一端を申し上げます。
まず、このたびの石川県能登地方を震源とする令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。
本市では、被害にあわれた方を支援するために、茨城県を通して石川県能登町などに職員を派遣しています。
一刻も早い復旧、復興のため、引き続き必要な支援を行ってまいります。
市長として2期目の任期の最終年を迎えることになります。
2期目の4年間は、新型コロナウイルス感染症の対応に追われながらの市政運営を余儀なくされてきました。
しかしながら、昨年5月に新型コロナウイルスが感染法上5類となってから10か月が経過し、社会生活は、ようやくコロナ禍前の日常を取り戻しつつあると感じています。コロナ禍を経て、働き方や暮らし方などに新しい価値観が生まれ、より多様性が求められる社会に変化している面もあります。
今後は、なお一層市民の幸福度を高める施策を推進するとともに、SDGsやグリーンインフラ、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーションといった理念や技術を取り入れ、新しい時代に対応したまちづくりを進めてまいります。
また、令和5年12月に国立社会保障・人口問題研究所が発表した「日本の地域別将来推計人口」では、本市の人口は今後も引き続き増加が続き、2050年には7万6,000人を超えるとされました。
当該推計では、つくばエクスプレス開業後の人口増加要因が非常に大きい期間の人口動態を基に算出されているため、本市の将来予測につきましては、慎重に分析する必要がありますが、今後も人口増加を継続していけるよう努めてまいります。
一方で、本市においても少子高齢化社会の到来が確実に見込まれることから、引き続き少子高齢化への対応を進め、子どもから高齢者まで全ての世代が生き生きと健やかに暮らせるまちを目指してまいります。
さらに、令和5年11月10日に「東京ヤクルトスワローズファーム施設に関する基本協定」を、株式会社ヤクルト本社・株式会社ヤクルト球団・茨城県・守谷市の四者で締結いたしました。
茨城県内初となるプロ野球の球団施設が、本市に誕生することとなります。
東京ヤクルトスワローズの本市進出を機に、多くの市民・子どもたちに夢を与え、より一層スポーツの力を活用した地域活性化を図り、交流人口や関係人口の創出・拡大につなげ、夢と希望にあふれるまちづくりを進めてまいります。
そのうえで、令和6年度の重点政策である「わくわく子育て王国もりや」、「いきいきシニア王国もりや」、「地域主導・住民主導による市民王国もりや」、「スマートデジタル王国もりや」の4本の柱に、「王国もりやの未来づくり」を加えた、フォープラスワンの「もりやビジョン」の実現に向けたまちづくりを引き続き推進してまいります。
それでは、市の基本施策にしたがって、令和6年度の主な取組について説明いたします。
「子育て支援の充実」への取組
水とみどり豊かな子育てしやすい環境の中で、誰もが安心して子どもを産み育てることができるよう、切れ目のない包括的支援体制の充実を図り、子どもたちの明るく健やかな成長を支えてまいります。
まず、「多様な保育サービスの提供」についてです。
多様で柔軟な働き方に対応できる保育環境の充実と、保育の質の向上に努め、引き続き、就労と子育ての両立を支援してまいります。
保育料については、一部の階層を細分化する見直しを実施し、負担の軽減を図るとともに、一時預かり事業を拡充し、突発的な子どもの預かり需要の増加に対応することで、子育て家庭を支援してまいります。
また、児童クラブについては、黒内小学校児童クラブのニーズに応じた受け入れ定員を確保するため、民設民営児童クラブの新設及び公設児童クラブの増設により、待機児童ゼロの継続に努めてまいります。
次に、「子育て不安の解消と交流の場の提供」についてです。
相談支援機能の更なる充実と強化を図るため、こども家庭センターを設置し、児童福祉と母子保健の一体的な相談体制を整備することで、それぞれの専門性を発揮しながら、サポートの充実を図ってまいります。
また、妊娠期から子育て期において、段階的に切れ目のない支援をしていくため、伴走型相談支援の機能を活用し、子育て支援施設とも連携しながら、安心して子育てができる環境整備の維持を図ってまいります。
次に、「安心して遊べる場の提供」についてです。
保健センター内にあります、遊育施設「あそびの森もりっ子」を中心に、未就学児の運動能力やコミュニケーション能力、自分で遊びを生み出す創造力等が培えるよう、遊育事業の充実を図ってまいります。
「教育改革の推進」への取組
令和5年8月に、これまで本市が進めてきた教育改革の成果を発表する「もりや型教育改革の提案発表会」を開催し、国・県及び県内外の教育関係者から好評を得ることができました。
引き続き学校教育改革を推し進め、本年度は「未来の教育もりやビジョン2024 ~もりやの学校のニューノーマル ザ セカンド~」として、さらなる深化・発展を図ってまいります。
特に、令和6年度は「学力向上」と「いじめ防止」の2点に重点を置いて取り組んでまいります。
「学力向上」については、守谷型ラーニングスタイルを更に深化させ、1人1台端末を有効に活用した教育の充実を図ってまいります。そして、児童生徒がより探究的な学びを深めることができるよう努めてまいります。
「いじめ防止」については、全校で「いじめ防止プログラム」を実施し、いじめを絶対に許さない環境を構築してまいります。
市内に4名、中学校区ごとに1名のスクールソーシャルワーカーを配置し、学校と家庭、関係機関をつなぐことで、いじめの早期解決につなげてまいります。
「ひと」「もの」「時間」という恵まれた守谷の教育環境を最大限に生かし、児童生徒・教職員・保護者にとって充実した学習環境になるよう、引き続きニューノーマルな学校づくりを積極的に推進してまいります。
次に、「地域とともにある学校づくり」についてです。
地域住民と保護者等が学校運営に参画するコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)と地域学校協働活動を一体的に進めるため、モデル校区に地域コーディネーターを配置し、地域の教育力を生かした持続可能な学校を支援する体制を確立してまいります。
次に、「学びを支える環境づくり」についてです。
中学校の休日における部活動の段階的な地域移行に向けて、引き続き、一般社団法人守谷市スポーツ協会に管理・運営を委ね、専門指導員及び指導員派遣部活動数の増加を図るとともに、教職員の働き方改革の推進及び生徒がより充実した活動ができる環境づくりに努めてまいります。
学校施設の長寿命化計画に基づき、御所ケ丘中学校校舎の大規模改修工事を完了させるとともに、けやき台中学校校舎改修工事に着手し、快適な教育環境の維持に努めてまいります。あわせて、市内小中学校の適正規模及び適正配置方針を策定するため、通学区域審議会を継続開催し、良好な教育環境の整備に向けた取組を進めてまいります。
学校給食の安定的な提供と子育て世代の経済的負担の軽減を図るため、物価高騰による給食費の値上げ分を公費負担とするとともに、給食費の徴収・管理に係る教職員の業務負担軽減を図るため、市が徴収・管理を一元管理してまいります。
「生涯学習の推進」への取組
まず、「自主的な学習活動の支援と機会・場の提供」についてです。
公民館の運営については、指定管理者が有する民間のノウハウを活用し、利用者への更なるサービス向上に努めてまいります。また、公民館個別施設計画に基づき、郷州公民館の大規模改修工事を進め、施設の長寿命化及び地域のニーズに対応した安全・安心で持続可能な学習環境を提供するとともに、老朽化が進む北守谷公民館の大規模改修工事に着手し、施設設備等の機能向上に努めてまいります。
また、もりやコミュニティ・スクールボランティアバンクの登録拡大を図り、地域・公民館等における人材発掘を強化するとともに、引き続きシニア世代が学びの成果や技術、経験を発揮し、活躍できる場の提供に努めてまいります。
「図書館運営」については、「守谷市子ども読書活動推進計画(第四次)」に基づき、家庭・地域・学校等と連携し、子どもの読書活動を推進するとともに、中央図書館個別施設計画に基づき、老朽化に伴う施設の長寿命化及び市民ニーズを十分に反映した新たな設備・機能を備えた図書館への転換に向けて、基本設計・実施設計業務等に取り組んでまいります。
次に、「スポーツを楽しむ環境づくり」についてです。
市民の誰もが生涯にわたって継続的にスポーツに親しむことができるよう、市スポーツ協会をはじめとする関係団体・企業等と連携して活動機会の提供に取り組み、市民の運動・スポーツの習慣化を促進してまいります。
次に、「心の豊かさを育む芸術・文化の振興」についてです。
第40回を迎える守谷市美術作家展を通して、郷土に根付く美術作家の優れた作品を鑑賞し、心豊かな感性を磨く機会を提供するとともに、引き続き、文化協会や公民館指定管理者等との連携・協働によるコンサート、公演等を実施し、子どもから高齢者まで、市民が気軽に参加できる芸術・文化活動や芸術・文化に触れる機会を提供してまいります。
また、芸術文化の持つ多様な力をまちづくりに生かすべく、本市の芸術文化振興に関する新たな方向性を検討してまいります。
次に、「歴史・文化資産の継承」についてです。
市の歴史や文化を知ってもらうため、新たに公開する「守谷デジタルミュージアム」のコンテンツを充実させるとともに、守谷城址の指定範囲を整理し、土地の取得等を含めた保存・継承に努めてまいります。
「人権の尊重と多文化共生社会の実現」への取組
まず、「人権尊重意識の向上」についてです。
守谷市ダイバーシティ宣言に基づき、一人ひとりの人権が尊重され、多様性を認め合い、自らの意志に基づいた個性及び能力を発揮できる社会の実現を目指し、講演会や研修会などを通じて意識の高揚を図るべく啓発活動を推進してまいります。
次に、「国際交流の推進」についてです。
守谷市多文化共生推進方針に基づき、引き続き、市職員に対してやさしい日本語等の研修を行うとともに、多文化共生社会の実現に向けた意識啓発を行い、市民と市内在住外国人との多文化交流の場を創出してまいります。
「高齢者福祉の充実」への取組
まず、「高齢者の介護予防の推進」についてです。
認知症の方へのさりげない手助けができるようにするために、学生を含めた幅広い世代を対象に認知症サポーター養成講座等を開催するとともに、認知症の方の家族負担を軽減するために、日常生活の新たな見守り体制として「認知症高齢者等個人賠償責任保険」事業を実施してまいります。
さらに、高齢者に対する運動教室や講演会を開催するほか、高齢者の自主的な取組を促すために、SNS等多様な手法による情報発信に努め、介護予防・フレイル予防活動を推進してまいります。
次に、「高齢者福祉サービスによる支援」についてです。
団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題に対応するため、地域包括支援センターを中心とした相談体制に加え、状況に応じて障害者相談支援事業所等の関係機関との連携強化を図り、多様で複雑な問題に対し、縦割りではない対応ができるような体制を構築してまいります。
次に、「生きがいづくりの機会と社会参加の促進」についてです。
高齢者が健康を維持し、生きがいを持って人生を豊かに過ごすことができるよう、シニアボランティアポイント制度を発展させ、活躍の場を創出するとともに、サロン活動をはじめとする高齢者の交流の場づくりを進め、地域でいきいきと暮らせるよう、生きがいづくり・健康づくり・仲間づくりを支援してまいります。
「地域福祉の推進」への取組
まず、「地域福祉活動の活性化」についてです。
まちづくり協議会、自治会・町内会、自主防災組織等の団体に加え、各地域にお住まいの方に参加いただき、災害時における避難行動に支援が必要な方たちに対する個別避難計画の作成を促進することで、日ごろの見守り・声掛け活動など地域のつながりが進展するよう取り組んでまいります。
次に、「地域福祉活動の担い手育成と活動への支援」についてです。
年齢や障がいの有無にかかわらず、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、地域の中でともに支え合い・助け合いの活動に積極的に取り組むためのリーダーや各種ボランティア、福祉等の担い手となる人材を確保・育成する機会を社会福祉協議会や活動団体などと連携・協力し提供してまいります。
次に、「セーフティネットによる自立支援」についてです。
市営住宅の老朽化に伴う修繕対策の検討を行うとともに、住宅確保要配慮者の居住の安定確保が図れるよう、民間住宅を活用した住宅セーフティネット制度の構築に取り組んでまいります。
「健康づくりの推進」への取組
まず、「健康的な生活習慣の推進」についてです。
生活習慣病の発症及び重症化予防と、がんの早期発見・早期治療につなげるため、引き続き、健康診査とがん検診を推進するとともに、ナッジ理論(行動変容を促す理論)を活用した受診勧奨を行い受診率向上に努めてまいります。
また、熱中症による甚大な健康被害が毎年発生していることから、市民への熱中症予防の啓発について取り組むとともに、庁内体制を整備し、熱中症特別警戒情報の発信やクーリングシェルターの設置など熱中症対策の強化に取り組んでまいります。
次に、「感染症の予防・拡大防止」についてです。
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種については、原則65歳以上の方を対象に接種費用の一部を助成するとともに、定期接種としての実施に向けて取手市医師会及び市内医療機関と連携してまいります。
「活気ある地域活動の推進」への取組
まず、「地域コミュニティの充実」についてです。
市内全域10地区に設立し活動しているまちづくり協議会の支援を継続するとともに、市職員及び社会福祉協議会職員が活動をコーディネートし、地区の活性化や課題解決のための新たな活動に協働で取り組んでまいります。
また、継続して、地域の理想実現ミーティングを開催することで、まちづくり協議会同士の連携強化や情報共有を図ってまいります。
次に、「公益活動の促進」についてです。
もりや公益活動促進協会を支援し、市内の公益活動団体同士をつなぎ連携させることにより、既存の公益活動団体の活動の質の向上とともに新たな公益活動の創出に努めてまいります。
次に、「シティプロモーションの推進」についてです。
市民とともに市の魅力情報の発掘や発信を行い、インナープロモーションを強化し、引き続き、市に対する愛着と誇りの醸成に努めてまいります。
また、守谷イメージ画を活用した市の魅力発信事業を継続するほか、守谷市イメージキャラクター「こじゅまる」や「守谷市ブランドムービー」を活用したアウタープロモーションを展開してまいります。
次に、「広聴・情報公開の充実」についてです。
様々な世代の方の意見が聴けるよう、リニューアルした公式ホームページや電子メール、市民生活総合支援アプリ「Morinfo」、封書などによる意見収集を継続するほか、まちづくり協議会等の地域で活動する方々の声を把握するなど、多様な手段での広聴・情報公開を行ってまいります。
「信頼できる行政運営の推進」への取組
まず、「健全な財政運営の推進」についてです。
今後においても、厳しい財政見通しが予想されますが、事業実施に際しては、外部資源である補助金や民間活力などを積極的に活用し、財源の確保や行政機能の補完に努めてまいります。
特に、ふるさとづくり寄附金や企業版ふるさと納税による寄附金は、政策推進の有効な財源となることから、職員全員が営業マンという意識を持ち、全庁を挙げて寄附額の増加を目指してまいります。
また、ふるさとづくり寄附金事業は、国のルールが厳格化され、これまで以上に制度の遵守が求められています。事業者と連携しながら経費の削減にも注力し、効率的な運用に努めてまいります。
次に、「収納率の向上」についてです。
市税の賦課から徴収までの一連の業務を正確かつ迅速に進め、安定した自主財源の確保はもとより、納税者に対する公正・公平性の保持に努めてまいります。
また、利便性や収納率向上を図る取組として、キャッシュレス化を進めるとともに、口座振替を推進してまいります。
次に、「公有財産の有効活用と適切な管理」についてです。
未利用地の市有地については、引き続き利活用の検討を行い、必要に応じて売却等の処分を行ってまいります。
公用車の購入については、脱炭素に向けた二酸化炭素排出量の削減を目指し、環境に配慮した車両の導入を進めてまいります。
次に、「柔軟で効率的な組織運営」についてです。
児童福祉法等の改正に伴い、子どもや子育て世帯を包括的に支援するための拠点となる「こども家庭センター」を「のびのび子育て課」内に設置いたします。これにあわせて、健幸福祉部保健センターを「保健予防課」と「おやこ保健課」の2課に分割し、母子保健を担う「おやこ保健課」をこども未来部に加えることで、児童福祉と母子保健の一体的な相談支援体制の整備を図り、更なる市民サービスの向上を目指してまいります。
次に、「適正な人事管理と人材育成」についてです。
職員の能力を最大限発揮できる職場環境の整備、デジタル人材の育成・確保など、働き手の価値観の多様化やデジタル社会の進展に即した施策の検討を進めてまいります。また、多様な経験等を持った経験者採用の実施など、人材の確保を積極的に行うとともに、求める職員像・職務分野に応じた必要なスキルを明確化し、人材育成手法の充実を図ってまいります。
次に、「ICT(情報技術)の活用」についてです。
令和4年4月に策定した守谷市DX推進計画書に基づき、市民一人ひとりに個別最適なサービスを提供し、市民の暮らしや利便性向上を図るための基盤、基本ツールとなる住民CRM(カスタマー・リレーション・マネージメント)システムやデータ連携基盤の構築及びMorinfoのスーパーアプリ化を進めてまいります。
あわせて、個人情報保護等の観点から、本人認証の機能強化や情報セキュリティ対策基準の見直し等のセキュリティ対策を進めてまいります。
行政事務の効率化では、基幹業務システムにおいて、国の策定する標準仕様に準拠したシステムへの移行を進めるとともに、職員が行う定型的な事務作業におけるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション。コンピュータを用いた作業の自動化)技術の活用拡大やペーパーレス化、オンライン会議等を推進してまいります。
また、複雑化・高度化するサイバー攻撃やネットワーク障害などに対応した、庁内ネットワークやシステムの管理運営を図ってまいります。
さらに、これらの施策を効果的かつ効率的に実施し、市が抱える様々な課題の解決に向けた新たな組織の構築や新会社への出資等の検討を進めてまいります。
「環境にやさしい生活の創出」への取組
まず、「ゼロカーボンシティの推進」についてです。
2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」の実現に向けて、令和5年度に実施した市の公共施設等における太陽光発電設備導入に係る調査結果を踏まえ、対象施設への国庫補助金等の外部資金を活用した設備の導入に向けた取組を推進してまいります。
また、守谷市の環境保全について、市民・事業者・行政が一体となり、総合的かつ計画的に推進していくため、令和8年度から令和17年度までを計画期間とする「第三次守谷市環境基本計画」の策定に取り組んでまいります。
次に、「ごみの減量化」及び「再資源化への取組」についてです。
ごみ分別の不徹底による常総環境センターの焼却設備の不具合発生に伴い、処理しきれない可燃ごみは外部搬出処理により対応している状況にあります。安定的かつ継続的な施設の運用による適切なごみ処理を実施するため、常総地方広域市町村圏事務組合と構成市が連携し、ごみの5種16分別の徹底に向けて、市民や事業者の理解向上に取り組んでまいります。
また、「守谷市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」において目的とする持続可能な循環型社会の形成を図るため、廃棄物減量等推進員と連携し、市民、事業者、行政が一体となり、廃棄物の5R(リデュース、リユース、リサイクル、リフューズ、リペア)を総合的に推進し、ごみの減量化と再資源化を促進してまいります。
「防災・減災対策の充実」への取組
まず、「市民の防災意識の向上」についてです。
災害対策基本法の改正により、各地区での自発的な防災活動に関する計画とした「地区防災計画」の作成がスムーズに実施されるよう支援を行ってまいります。
また、「地域福祉の推進」への取組で述べた避難行動要支援者の個別避難計画の作成を促進し、誰一人取り残さない防災への取組を進めてまいります。
次に、「災害時における行政による支援体制の強化」についてです。
避難所となる公立小・中学校の体育館の空調設備・非常用電源設備の設置工事を引き続き実施し、避難所環境の向上を図ってまいります。
「市民生活の安全・安心の確保」への取組
まず、「消防体制の強化」についてです。
消防団の装備充実を図るため、配備から20年経過した第2分団、第6分団の消防ポンプ自動車の更新を図ってまいります。
また、災害時に活動する消防団員の技能向上のため、定期的な教育訓練を実施するとともに、地域防災力の中核である消防団員の確保に努めてまいります。
さらに、団員が活動しやすい環境の整備に向けて、災害時に待機できるように「消防団詰所」の建設を引き続き進めてまいります。
次に、「交通安全施設等の整備」及び「交通安全意識の向上」についてです。
取手警察署や取手地区交通安全協会等の関係団体と連携しながら、交通安全キャンペーンを実施し、交通事故防止、飲酒運転撲滅等、市民の交通安全意識の向上を図ってまいります。
また、通学路安全点検を教育委員会や学校、茨城県等の関係機関と合同で実施するなど、市内道路における危険箇所の把握に努め、交通安全施設を整備してまいります。
次に、「防犯意識の向上」、「地域で行う防犯活動の推進」及び「まちの防犯機能の充実」についてです。
防犯連絡員協議会や防犯パトロール隊等による地域ぐるみの防犯活動の推進に取り組むとともに、青色防犯パトロール車を活用した防犯活動のための講習会を継続して開催してまいります。また、市内商業施設等において防犯キャンペーンを実施し、市民の防犯意識の高揚に努めてまいります。
防犯カメラについては、必要に応じて新規設置を行うとともに、既存の旧式カメラについても、年次計画により高機能なカメラへと更新を進め、犯罪等の未然防止に努めてまいります。
「利便性の高い都市基盤の整備」への取組
まず、「コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくり」についてです。
(仮称)守谷SAスマートIC周辺土地区画整理事業については、斜面林や田園風景と調和する計画的な複合産業拠点形成を目指し、組合設立準備会や業務代行予定者を支援し事業を促進してまいります。
また、守谷市地域公共交通計画に基づき、モコバスのダイヤやルートを見直し、デマンド乗合交通も含めた持続可能な公共交通網の形成を図ってまいります。
また、つくばエクスプレスの東京駅延伸について、東京都における都心部・臨海地域地下鉄構想の調査の進捗状況を鑑み、早期の事業着手に向けて、茨城県及び沿線自治体と連携し、国などの関係機関に働きかけるとともに、更なる利便性の向上を図るため、通学定期乗車券の運賃引き下げなどについて鉄道事業者に要望してまいります。
次に、「緑地の保全・活用」についてです。
グリーンインフラの推進を図るため、都市の自然環境の保全、生物多様性に配慮した緑地の保全・創出などの取組を、市民、団体、事業者等の協働により、総合的・計画的に進めてまいります。
守谷野鳥のみち周辺の愛宕谷津一帯の水と緑が豊かな環境の維持・保全については、引き続き、土地所有者との借地契約を進めるとともに、更なる保全強化のため買取りなどを見据えた取組を検討してまいります。
また、土地区画整理事業については、良好な景観の形成や減災の観点から電線地中化を推進し、緑化推進による良好な住環境を創出するとともに、斜面林や田園風景と調和する緑豊かな拠点の形成に取り組んでまいります。
さらに、住宅地の緑化の推進を図るため、生垣を設置する費用を補助し、環境にやさしいまちづくりを進めてまいります。
次に「公園・街路樹等の適正な維持管理」についてです。
(仮称)守谷市総合公園の整備について、併設する東京ヤクルトスワローズファーム施設は令和9年1月完成を目指しており、令和5年度に都市計画決定及び事業認可を取得することができました。
本年度は、公園用地の先行買収を守谷市土地開発公社に業務委託し、第1四半期に全ての公園用地の買収を行い、盛土工事を開始するとともに、全体の整備促進を図るため、民間を含めた関係機関と連携し、レクリエーションやスポーツを楽しむ環境づくりや震災時における防災拠点として広域的な連携による防災の検討に取り組んでまいります。
また、障がいの有無や国籍、年代にかかわらず、どんな人でも過ごしやすいインクルーシブな公園広場の整備を推進するため、引き続き、まちづくり協議会や、障がいをお持ちの方の保護者団体、専門の有識者で構成された検討会で意見を交換しながら、既存の公園改修や新規に公園を整備する際のガイドラインを策定してまいります。
次に、「未改良道路の整備」及び「都市計画道路の整備」についてです。
通学路の安全確保や交通の円滑化を図るとともに、道路ネットワークを形成するため、西口大柏線の用地測量や坂町清水線及びみずき野大日線の供用に向けた用地買収や工事等に取り組んでまいります。
また、(仮称)守谷SAスマートIC計画について、関係機関と協議を進め、国による新規事業化の採択を目指すとともに、重要なアクセス道路である都市軸道路と供平板戸井線の整備について、常総市等の関連する自治体と連携して、茨城県や千葉県に対し、整備促進の要望及び整備スケジュールの調整を実施してまいります。
次に、「水道水の安定供給」についてです。
水道事業では、水道水を安定的に供給するため、引き続き、計画的な施設の点検・調査により適切な維持・修繕を実施し、最適な運転管理を行ってまいります。また、老朽化施設や未耐震化施設を計画的に改築更新し、施設の耐震化を進めてまいります。
次に、「汚水の安定処理」についてです。
下水道事業では、汚水を安定的に処理するため、引き続き、計画的な施設の点検・調査により適切な維持・修繕を実施し、最適な運転管理を行ってまいります。また、未耐震化で老朽化した下水道施設の耐震診断を行い、計画的に改築更新を進め耐震化を推進してまいります。
次に、「雨水の適正排水」についてです。
雨水を適正に排水するため、引き続き、計画的な施設の点検・調査を実施し、適切な施設の維持・管理を行ってまいります。また、近年の局地的・集中的な豪雨に備え関係部署と連携・調整を図り、雨水管理総合計画や内水浸水想定区域図等を整備し、ハード対策、ソフト対策の基本方針を定め、雨水浸水対策を進めてまいります。
次に、「健全な上下水道事業の経営」についてです。
上下水道事業の経営戦略の中間見直しで、近年の社会情勢・経済状況等による人件費の増加、燃料費等の物価高騰に加え、災害に備えた施設の耐震化による改築更新費も増加し、財政計画見通しでは料金適正化の検討時期も早まっています。そのため、将来にわたり持続可能な上下水道事業の経営のためには、包括的運転管理による効率的・効果的な経営戦略に沿って計画的に施設の改築更新を行い、施設の最適化を図ってまいります。
「地場産業の活性化」への取組
まず、「農業の支援」についてです。
農業経営の安定と競争力を強化するため、農地中間管理事業による農地の集積・集約を図ることで、農地の有効利用と耕作放棄地の減少に努め、多面的機能支払交付金を活用し、地域ぐるみでの農地の保全を支援してまいります。また、将来中心となる経営体への集約化の方針を定めた「地域計画」を策定し、農業の振興を図ってまいります。
畜産業については、燃油、飼料価格の高騰などにより経営は大変厳しい状況が続いています。今後の動向が見通せない中、農協等関係団体と連携し、経営環境の維持に向け取り組んでまいります。
また、有害鳥獣の増加による農作物への被害が発生しているため、引き続き鳥獣被害対策実施隊による有害鳥獣の捕獲を行い、農業被害の軽減を図ってまいります。
次に、「商工業の発展」についてです。
中小企業者向けの事業資金融資制度の実施や労働生産性向上に向けた先端設備などの導入を支援し、市内事業者の事業継続及び経営安定化を図ってまいります。
次に、「地域資源の有効的な活用」についてです。
守谷市観光協会が中心となり市民や企業が連携して整備・保全に努めている「守谷野鳥のみち」の魅力を市内外に情報発信するとともに、コロナ禍で中止になっていた守谷駅前広場での各種イベントの開催を支援してまいります。
以上、諸施策について申し上げましたが、議会の皆様はもとより、市民の皆様とともに、守谷市の明るい未来を切り拓くために、全身全霊で取り組んでまいります。
今後とも、皆様には、市政運営に対し、何卒御理解と御協力を賜りますよう心からお願い申し上げ、令和6年度の施政方針といたします。
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電話:0297-45-1111 ファクス番号:0297-45-6529
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